シルバーアクセサリーで人気のモチーフ「ユリ(フレア)」の由来

シルバーアクセサリーの人気モチーフ「百合」

シルバーアクセサリーでド定番のアイテムといえばユリの紋章。

昔々クロムハーツが使ったことでシルバーアクセサリーの定番といった印象を持ちますが、現在「百合(フレア)」モチーフとして連想されるデザインは中世ヨーロッパの王侯貴族が好んだ紋章のモチーフの一つです。

 

ユリの紋章が実際にユリであることをご存じなく、某有名ブランドの完全オリジナルデザインだと考えている方もいらっしゃるでしょう。

 

百合(フレア)モチーフの由来と発祥

歴史上ユリ(百合)のデザイン・装飾が登場するのは紀元前2600年頃のミノア文明にまでさかのぼります。

ただ、現在シルバーアクセサリーのデザインとして見られる紋章(フルール・ド・リス)の形ではなく、しっかりとした百合の花の絵が壁紙や壺の絵として登場します。

現在のシルバーアクセサリーの定番モチーフとして思い浮かべる形になるのは、12世紀後半のルイ7世の時代から使われフランスのブルボン朝が興ってから、そのブルボン王家の紋章が「フルール・ド・リス」です。

もともとはフランスのブルボン王家の紋章でした。

絵画などで描かれている青地の衣服に金で書かれたフルール・ド・リスは、中央の花弁を剣に見立てて王権と敬虔な信仰心を象徴しています。

百合の花弁はそれぞれ「信仰・知恵・騎士道」の三徳を表しており、紋章はそのまま子孫に引き継がれて使用されます。

 

百合は王侯貴族が好んで使っていた紋章の三大モチーフの一つ

今回紹介する「ユリ」を含めてヨーロッパの貴族が好んで使っていたモチーフがあります。

  • 百合
  • ライオン
  • 双頭の鷲

紋章と聞いて上記のいずれかはイメージとして思い浮かべることができるでしょう。

これらはテレビや雑誌・ネットなど何かしらの媒体で目にする機会が多いと思います。

チェルシーFCのエンブレムにはライオンが採用されているのでスポーツチームのエンブレムとして目にしたという方も少なくないでしょう。(※町の紋章(市章)にも使われているので旅番組とかでも出てきますね。)

 

元々のユリの意味

ローマ神話では結婚と出産の女神ユノのシンボル・象徴です。

その後キリスト教では純潔さのシンボルになっています。

聖母マリアの受胎告知の絵には処女性と受胎のシンボルとして百合の花が一緒に描かれます。

絵画と紋章で意味が変わってくるのはなかなか珍しいですね。

ただ男女問わずプレゼントしやすい意味合いを持っているモチーフなので非常に贈りやすいでしょう。

人気&定番アイテムなので、サイズや石が留まっているかどうか、石の色などバリエーションも豊かであちこち探せば自分のお気に入りが見つかるかもしれません。

 

百合の紋章はアレンジもたくさんある

百合の紋章だけではありませんが、紋章はベースになるものが一つあって引き継がれるとともにいろいろとアレンジされます。

日本の家紋と違い個人を識別する目的で使用される紋章もあるので、ライオンの片足が上がっている上がっていないなど、ほんのちょっとのアレンジ違いの紋章がたくさんあります。

 

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